教員の養成の状況についての情報の公表
①教員の養成の目標及び当該目標を達成するための計画に関すること。
本学園の教員養成は、音楽学部音楽学科で昭和41年度から、食文化学部現代食文化学科で平成9年度から、栄養学科で平成14年度から、子ども教育学科で平成20年度から開始しています。大学院音楽研究科では平成22年度から専修免許状の取得、作陽短期大学では平成27年度から教員養成を担っています。
学園全体としての教員養成の理念については、建学の精神と教育理念に基づいた専門職としての教員養成を図る観点から「建学の精神に基づく豊かな人間性を育て、子どもの可能性を最大限に伸ばすことを目指して、主体的に学び続ける専門職としての教員を養成する。」です。
くらしき作陽大学
音楽学部
音楽学部では、昭和41年4月中学校教諭一種免許(音楽)・高等学校教諭一種免許(音楽)の課程認定を受け、その教員養成の理念は、「教職に対する使命感と教育的愛情をもち、音楽教育に関する質の高い専門性を身につけ、社会性と生徒理解に基づいた実践的指導力を備えた教員を養成する」です。
【音楽学科】
中学校教諭一種免許状(音楽)・高等学校教諭一種免許状(音楽)
目標 |
音楽学科は、「国際的な音楽文化の教育研究を通して、音楽に関する豊かな感性と高度な技術とともに、社会性ある音楽家を養成する」ことを目的としています。その教員養成の理念は、「音楽に関する豊かな感性と卓越した演奏技術をもち、音楽教育に関する教育研究を通して優れた音楽指導力を備えた音楽科教諭を養成する」ことです。 |
計画 |
本学科では、音楽に関する卓越した専門性と優れた音楽指導力を持つ教員養成を行うために、各学年における到達目標を設定して教育をしています。 |
上記目標を実現するため、音楽学科では、特に音楽科教諭として必要な実践的指導力を身につけることに力を入れています。近隣小中学校の音楽集会や音楽鑑賞会等への出演、楽器指導、ボランティア活動等に、多くの学生演奏団体や個人が参加し、活発に活動しています。
正規の授業としては、「音楽科教育演習」(1年次から4年次まで合同)の一環として、「音教リコーラス・アンサンブル」(器楽(リコーダー、打楽器など)と合唱を組み合わせたアンサンブル)という団体を組織して、倉敷市や総社市等で演奏活動や合奏、合唱の指導等を行っています。 その他、作陽ジュニア・ウインド・アカデミー、旭川荘ミュージック・アカデミー、矢掛コミュニティーセンター等での楽器指導等にも積極的に参加しています。 また、個人の演奏技術を高めるために、専門実技の個人レッスンや各種アンサンブル等も充実しており、学生主体の学内演奏会等も盛んに開催しています。 |
食文化学部
食文化学部では、現代食文化学科において、平成9年4月に中学校教諭一種免許(家庭)・高等学校教諭一種免許(家庭)、栄養学科においては平成14年4月に栄養教諭一種免許の課程認定を受けました。食文化学部の教員養成の理念は「教職に対する使命感と教育的愛情をもち、食に関する質の高い専門性を身につけ、社会性と生徒理解に基づいた実践的指導力を備えた教員を養成する。」です。
【現代食文化学科】
中学校教諭一種免許状(家庭)・高等学校教諭一種免許状(家庭)
目標 |
現代食文化学科は、「食と健康に関する教育研究を通して、食を総合的に学修した食文化に強い心豊かな栄養士ならびに教員等を養成する」ことを目的としています。その教員養成の理念は、「食文化や栄養、食の安全に関する専門的知識と技術をもち、『食』を中心として、生活を自立的に営み、よりよい家庭生活を創る力をはぐくむ家庭科教諭を養成する。」です。 |
計画 |
本学科では、『食』を中心として、生活を自立的に営み、よりよい家庭生活を創る力をはぐくむ家庭科教諭を養成するために、各学年における到達目標を設定して教育をしています。 |
家庭科教員志望者に対して、高大連携事業で連携している岡山県立玉島商業高等学校や、「教職実践演習」の中で学校見学をさせていただいている倉敷市立玉島高等学校において、その延長上として学校現場体験・学校支援ボランティアを実施するための日程調整などを行っています。また、本年度は地域連携事業の一環として、倉敷市立玉島北中学校への学校現場体験・学校支援ボランティアとしても活動する予定です。 中学校教諭一種免許(家庭)・高等学校教諭一種免許(家庭)の「教職実践演習」では、履修カルテを活用しこれまでに取得した教職および教科等の授業科目を振り返り、学生個々の課題克服に取り組んでいます。授業には、ロールプレイング、グループ討論、事例研究、学校現場の見学・調査、模擬授業等を取り入れて能動的に学習をしています。取り上げたテーマは、教職の意義(講義・事例研究・グループ討論)、 教員の果たす役割、 教員の社会への貢献、 生徒理解、 学級経営、学級経営案の作成、学校現場の見学と調査、模擬授業と評価等で、教職の意義についての意識の高揚を図り、教科の指導力、生徒指導力、学級経営力等の実践的指導力が形成されているか確認し、課題を克服してそれらの定着を図っています。 |
【栄養学科】
栄養教諭一種免許状
目標 |
栄養学科は、「食に関する教育研究を通して、健全な未来社会を築くために貢献できる心豊かな管理栄養士を養成する」ことを目的としています。その教員養成の理念は、「食文化や栄養、食の安全に関する専門的知識と技術を持ち、食と健康に関する教育研究を通して、学校における食育や給食管理を適切に行うことのできる栄養教諭を養成する。」です。 |
計画 |
本学科では、食と健康に関する教育研究を通して、学校における食育や給食管理を適切に行うことのできる栄養教諭を養成するために、各学年における到達目標を設定して教育をしています。 |
栄養教諭科目履修者については、3年次後半、4年次に長尾小学校、柳井原小学校に食に関する指導(給食の時間)を計画し、継続的に実践的な教育活動に取り組んでいます。事前に指導案を提出し、学校と打ち合わせを行い、教材研究にあたっています。双方向での指導を受けることにより、指導方法の検討など力を付けることができています。
栄養教諭一種免許の「教職実践演習」では、とりわけ「社会人基礎力」(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)について再確認をし、円滑に教職生活がスタートできるような内容としています。取り上げたテーマは、栄養教諭として勤務することを想定して、栄養教諭の職務内容や役割・渉外等(ロールプレイングで実践)、学校給食経営案の作成、給食管理、食に関する指導、個別相談指導、家庭や地域との連携、研究授業を想定した授業計画の立案・指導案作成・教材研究・模擬授業です。特に、研究授業については、学校現場に即した方法で実施しています。グループ活動を組み入れ、企画、運営、教材研究、授業実践等役割分担を学生間で話し合わせて実践し、できるだけ臨場感をもたせる意味で、学部内の教員にも協力要請をし、指導にあたっています。 |
子ども教育学部
子ども教育学部では、平成20年4月に小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許ならびに、平成21年4月には特別支援学校教諭一種免許の課程認定を受けました。その教員養成の理念は、「教職に対する使命感と教育的愛情をもち、保育と教育及び子育て支援に関する質の高い専門性を身につけ、社会性と幼児・児童・生徒理解に基づいた実践的指導力を備えた教員を養成する。」です。
平成25年4月からは、「小学校・特別支援学校コース」と「保育園・幼稚園コース」の2コース制となりました。
【子ども教育学科】
幼稚園教諭一種免許状・小学校教諭一種免許状・特別支援学校教諭一種免許状(知・肢・病)
目標 |
子ども教育学科は、「保育と教育、子育て支援に関する教育研究を通して、現代の保育・教育現場に求められる高度な専門性と実践力を持った、心豊かな保育・教育・子育て支援等に従事する人材を養成する」ことを目的としています。その教員養成の理念は、「教職に対する使命感と教育的愛情をもち、保育と教育及び子育て支援に関する質の高い専門性を身につけ、社会性と幼児・児童・生徒理解に基づいた実践的指導力を備えた教員を養成する。」です。 小学校教諭と特別支援学校教諭を目指す「小学校・特別支援学校コース」と、保育士・幼稚園教諭を目指す「保育園・幼稚園コース」に分かれて、1年次から目標に向かって学びます。 |
計画 |
本学科では、「小学校・特別支援学校コース」と「保育園・幼稚園コース」別に各学年における到達目標を設定して教育をしています。 |
子ども教育学部は、倉敷市で唯一の教員養成を目的とする学部です。設置当初から、地域の保育所・幼稚園、小学校などの現場体験やボランティア活動に力を入れてきました。平成27年3月には倉敷市教育委員会と、平成27年5月には岡山県立倉敷まきび支援学校との連携協定を結び、教育実習での充実した活動ができる環境が整っています。 子ども教育学部の教職課程の特色は、①音楽や、造形・児童文化・食育など五感を通して保育・教育できる力の育成、②障害のある子どもたちへの特別支援教育力の育成、③地域と連携した実践力の育成、④4年間一貫のキャリア教育での就職力の育成です。 五感を通して保育・教育できる力の育成については、ピアノの個人レッスンや弾き歌い、手遊びや読み聞かせ、壁面構成や造形、運動遊びなどについて授業で学ぶことができます。卒業時には、「みんなのリサイタル」という発表会もしています。学部附属児童文化部「ぱれっと」での人形劇は、地域の保育園や幼稚園で沢山の子どもたちに喜ばれています。 特別支援教育力の育成については、支援を必要としている子どもを早期に発見して、根拠を持って適切な対応ができるように、学修しています。岡山県立倉敷まきび支援学校との連携協定を結ぶことで、1年次からボランティア活動に取り組んだり、充実した教育実習を行っています。平成28年5月には、学内に「特別支援教育ラボ」を開設し、倉敷障害児学級親の会や放課後児童クラブなど地域と連携した実践研究活動に取り組んでいます。学生たちは、先生方の指導のもと、「特別支援教育ラボ」での自らの指導体験を振り返って反省しながら実践力を身につけています。 地域と連携した実践力の育成は、倉敷市教育委員会の協力のもと、大学附属子ども園だけでなく、近隣の保育園・幼稚園・小学校などで1年次からボランティアやインターンシップを行っていて、現場での様々な体験を通して、教職への理解を深める機会となったり、課題意識を育てています。また、保育所・幼稚園コースでは、授業を通して、附属子ども園や森の広場「どんぐりっこ」の子どもたちと関わることもできます。 4年間一貫のキャリア教育については、平成26年度から学校現場や教育委員会などと連携した体系的なキャリア教育科目を構築し、4年間一貫して専門職として学び続ける教員を養成する姿勢での、継続的・計画的な教職支援を行っています。 1年次の時は、2つのコース合同の「教職基礎Ⅰ、Ⅱ」の授業で、キャリア講話や面談などを通して将来像を明確化して、自主的な学修態度を身につけていきます。2年次になると、小学校・特別支援学校コースでは「教職基礎Ⅲ」の授業で、倉敷市教育委員会の指導主事による講演、子どもの実態についての演習や、近隣小学校への学校訪問を経験します。保育所・幼稚園コースでは、実習の事前準備として、手遊びや弾き歌い、造形など実践力を身につけます。2年次の後期には「教職論」で、教職への理解を深めていきます。3年次になると、「実務基礎」の授業で、教職教養の理解や模擬授業や模擬保育、指導案の作成などに取り組みます。すべての教育実習を終えた3年次の後期には、採用試験に合格した先輩たちから体験談を聞く機会も設けています。4年次になると、本格的な採用試験対策が始まります。小学校・特別支援学校コースでは、「実務基礎」で、様々な今日的教育課題をテーマにした小論文の作成や集団討論・個人面接の練習を行い、夏の教員採用試験に向けて準備をします。後期の「教職実践演習」で、教職課程学修の自己評価と最終評価を終えることで教職課程での学修がゴールを迎えます。保育園・幼稚園コースでは、採用試験が後期も続きます。前期の「実務基礎」の授業では、集団討論や個人面接の練習や、実技試験対策に取り組み、後期の「保育・教職実践演習」で自己評価と最終評価を終えると教職課程での学修がゴールとなります。 |
作陽短期大学
【音楽学科 幼児教育専攻】
幼稚園教諭二種免許状
目標 |
音楽学科幼児教育専攻は、作陽短期大学が有する充実した音楽教育の人的・物的資源を基礎として「幼児教育と音楽文化の教育研究を通して、音楽に関する豊かな感性と専門性をもつ心豊かな保育・幼児教育に従事する人材を養成する」ことを目的としており、その教員養成の理念は、「保育・幼児教育に関する専門的知識・技術、ならびに音楽に関する豊かな感性と音楽教育力を備えた幼稚園教員を養成する」です。 |
計画 |
本専攻では、学年及び学期別に到達目標を設定して教育をしています。 |
少子化高齢化の進行、共働き家庭の一般化、増加し続ける待機児童等急激な社会環境の変化のなかで保育・幼児教育への社会的期待はこれまでになく大きく高まっています。また、本専攻が開設された平成27年には、時を同じくして、「子ども子育て支援新制度」が施行され、保育・幼児教育分野はかつてない新しい時代を迎えるに至りました。こうした環境の中で、本専攻では、今日の社会が求める人材の特性を十分に精査するとともに入学生の資質を踏まえて効果的な教育課程の編成、革新的な教育方法の構築に取り組んでいます。
2年間の短い修学期間しか持たずより若い年齢で社会に巣立つ本専攻生においては、「社会人基礎力」や「人間力」といった社会人としての資質を早期に成熟させることが肝要と考えます。幼児教育に携わる専門職としてそれらは専門性の前提となるものであり、専門的な知識・技術の基礎となるものです。 「アセンブリーアワーⅠ・Ⅱ」、「教養基礎Ⅰ・Ⅱ」など社会人としての資質を高める教科を学ぶとともに、本専攻でとくに重視しているのは地域でのボランティア活動、学内外での各種サークル活動です。本専攻では、これらボランティア活動を自らの教育を補完するきわめて重要な教育資源と受け止め課外活動への積極的参加を促しています。 専門科目の学修については、なにより実践に役立つ知識・技能の学修が重要です。しかし、ちょうど果実は幹や枝なしに実らないのと同様、幹や枝である「体系」がないとそれらは断片的で役に立たないものになると考えます。より生産的で発展性があり他の数多くの知識との脈絡をもつ知識を身につけるためには「体系」となる教科群、「教育学概論」、「教職論」、「幼児教育課程論」「幼児教育方法論」等の学修が重要です。これらの科目は適切な時期に開設されており、実践的知識・技能の学修を効果的にしています。 一方、保育・幼児教育分野では、教育、保育、心理、福祉、保健、栄養等多岐にわたる実践的知識・技能を身につけることが求められています。これらの基礎をオールラウンドに学ぶとともに、本専攻では、さらに、作陽短期大学の資源を活用して音楽教育に優れた能力を持つ人材を養成し社会に貢献しようと考えています。 |
②教員の養成に係る組織及び教員の数、各教員が有する学位及び業績並びに各教員が担当する授業科目に関すること。
組織
教員の数
各教員が有する学位及び業績、担当する授業科目
③教員の養成に係る授業科目、授業科目ごとの授業の方法及び内容並びに年間の授業計画に関すること。
教員の養成に係る授業科目
くらしき作陽大学
- 幼稚園教諭一種免許状
- 小学校教諭一種免許状
- 中学校教諭一種免許状(音楽)
- 中学校教諭一種免許状(家庭)
- 高等学校教諭一種免許状(音楽)
- 高等学校教諭一種免許状(家庭)
- 特別支援学校教諭一種免許状(知・肢・病)基礎免許:小一
- 特別支援学校教諭一種免許状(知・肢・病)基礎免許:幼一
- 栄養教諭一種免許状
作陽短期大学
授業科目ごとの授業の方法及び内容並びに年間の授業計画
④卒業者の教員免許状の取得の状況に関すること。
⑤卒業者の教員への就職の状況に関すること。
⑥教員の養成に係る教育の質の向上に係る取組に関すること。
くらしき作陽大学・作陽短期大学における教員養成に関わる教育の質の向上については、学園全体として、「全学教職課程運営部会」を組織して、教職課程の企画・運営・評価・改善をしています。また、本学園は、地域の教育現場と連携して実践的指導力を育成するように力を入れています。そのために、学校法人作陽学園全体として、平成27年3月27日には倉敷市教育委員会との連携協力に関する協定を締結しました。協定締結後は、特に教育実習校の確保や近隣の学校・幼稚園へ出向いての授業参観、教育支援ボランティアの受け入れなどがスムーズに進み、学生の教師としての資質・能力の向上に成果をえています。
教育実習やボランティア活動の充実
教育実習については、倉敷市教育委員会との連携協力の下、各学部・専攻の教育実習委員会が中心となり支援しています。また、小学校・中学校における教育支援ボランティアにおいて協力を得ています。近隣の倉敷市立長尾小学校とは定期的に連携会議を開催し、3学部から音楽行事・食育指導・学校支援ボランティア活動など多彩な連携協力活動を進めています。
その他、音楽学部単独では、高大連携事業の一環として、県内唯一の普通科音楽学類をもつ岡山県立岡山城東高校に協力を得ています。
食文化学部単独では、高大連携事業の一環として、岡山県立倉敷中央高等学校ならびに岡山県立玉島商業高等学校の協力を得ています。
子ども教育学部では、自主的な地域と連携した学校支援ボランティアは1年次から、保育・教職インターンシップは、小学校・特別支援学校コース、保育所・幼稚園コース共に2年次に実施しています。特別支援教諭養成においては、平成27年5月22日に締結した岡山県立倉敷まきび支援学校との連携協力に関する協定により、ボランティア活動や教育実習に格別の配慮をしていただき成果をあげています。
丁寧な採用試験対策
音楽学部
教職指導のために、教職専門委員会が計画実施し、教職対策室を設けて空きコマ等を利用して自由に学修できるように、各種資料や問題集等を用意しています。
教職指導の授業科目は、「実務基礎FⅠ」(3 年前期)(面接、討論、小論文等の対策)、「実務基礎FⅡ」(3 年後期)(同様)、「実務基礎FⅢ」(3年後期)(一般教養対策)、「事務基礎FⅣ」(4 年前期)(二次人物試験対策 夏期集中)、「実務基礎 FⅤ」(4年前期)(二次実技試験対策 夏期集中)、「音楽教育実践研究Ⅰ」(3 年後期)(音楽専門対策)、「音楽教育実践研究Ⅱ」(4 年前期)(音楽専門対策)などを開講しています。
食文化学部
教職指導は教職専門委員会が計画・実施し、教職対策室を設けて空きコマ等を利用して自由に学修できるように、各種資料や問題集等を用意しています。
教職指導のための授業科目は、特別講義、春季・夏季等の補習、栄養教育実習指導、フォローアップ講座があります。特別講義、春期、夏期等の補習では、上級生からのアドバイスを聴く機会やコミュニケーションを図ることで人間関係づくりも醸成しています。
家庭科教諭一種免許課程の現代食文化学科では、教職志望者の1年次から4年次までの交流を深めることを目的に、4年次の卒業前に4年間の教職関係の授業への取組から大学生活の過ごし方等を聴く機会を設けています。また栄養教諭一種免許課程の栄養学科では、①教職志望者に対する教職指導のために、「栄養教育実習指導」の授業を開講しています。(3年通年)また、3年後期から4年前期にかけてフォローアップ講座を開講し、既卒者も含めて10回余の研修を行っています。特に、学校現場で求められる給食管理についての場面設定や討議を取り入れより実践力を身に付けさせています。
子ども教育学部
平成26年度から学校現場や教育委員会などと連携した体系的なキャリア教育科目を構築し、4年間一貫のキャリア教育を行っています。具体的な教職指導を計画・実施しているのは、進路就職委員会であり、指導内容・方法等の課題の確認や学生の実態把握、教員採用試験を実施する自治体の情報などについて整理しています。教科書や問題集など豊富な受験資料を準備した教職対策室を開放して、受験する4年次は協力して採用試験に取り組み、ゼミ担当の教員も進路就職委員会の教職員と一緒に模擬授業や面接練習の指導を行っています。
小学校・特別支援コースでは、キャリア教育科目として準備された1年次の「教職基礎Ⅰ」、「教職基礎Ⅱ」、2年次の「教職基礎Ⅲ」、「教職論」、3年次の「実務基礎AⅠ」「実務基礎AⅡ」、4年次の「実務演習A」、後期「教職実践演習」の他に、一般教養習熟講座(東京アカデミー講座)や、模擬試験や春休みの対策講座、夏休みの二次試験対策講座などを実施しています。保育園・幼稚園コースでは、キャリア教育科目として準備された1年次の「教職基礎Ⅰ」、「教職基礎Ⅱ」、2年次の「教職基礎Ⅲ」、「教職論」、3年次の「実務基礎BⅠ」「実務基礎BⅡ」、4年次の「実務演習B」、後期「保育・教職実践演習」の他に、一般教養習熟講座(東京アカデミー講座)や模擬試験、夏休みの対策講座、ピアノ実技講座などを実施しています。
COC事業を活用した地域のフィールドとの連携
本学では、文部科学省平成26年度地(知)の拠点整備事業に採択された「文化産業都市倉敷の未来を拓く若衆育成と大学連携モデル創出」事業に取り組んでいます。この事業では、くらしき作陽大学と倉敷芸術科学大学が連携して倉敷市の協力のもとに、地域人材「くらしき若衆」育成プログラムをスタートさせました。
平成27年度入学生からの「くらしき若衆」育成プログラムでは、1年次から地域と連携したアクティブラーニングを推進しており、全ての学生が、学校支援ボランティア、放課後児童クラブ、倉敷市教育委員会主催の音楽行事や不登校児へのふれあい教室、地域の小・中学校への演奏活動など教育現場と連携した多様な地域貢献活動を体験する機会を設けています。教職志望者が、現場での実践的指導力の基礎を育成する上で意義のある機会となっています。